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「新築 vs 中古」マンションのメリット・デメリットを徹底比較!(どちらに投資すべきか?)

新築は価格が高いけど、中古なら手が届きそう。。」このようなイメージを持たれているかもしれませんが、新築マンションと中古マンションの差は価格だけではありません。

本記事では、物件選びで悩んでいる方に向け、新築マンションと中古マンションそれぞれのメリット・デメリットを解説します。

新築・中古マンションの価格差を比較!

まずは、気になる価格差から見ていきましょう。

不動産経済研究所東日本レインズより)

上記グラフは、2021年7月~2022年7月までの首都圏における新築マンション(ブルー)、中古マンション(オレンジ)の価格推移を表しています。

近年は概ね、新築マンションが6,500万円前後中古マンションが4,000万円推移しています。

新築マンションの価格水準はバブル期超え

2021年の首都圏における新築マンション価格は、バブル期を越え、過去最高値を更新しました

2013年の政府による金融緩和政策や2016年の東京五輪開催決定を受け、都心部を中心に新築マンションの価格はぐんぐん上昇しました。2013年4月の首都圏新築マンションの平均価格は4,728万円で、今より2,000万円近く安かったのです。

ただ当時は、首都圏中古マンションの平均価格も2,595万円と今よりだいぶ低い水準。新築マンション、中古マンション、いずれも時期によって価格水準は変わりますが、新築マンションの“半値強”で中古マンションが買えるという傾向にあります

新築マンションのメリット・デメリット

では、ここからは、新築マンションのメリットとデメリットについてみていきましょう。

メリット

新築マンションのメリットは、次の3つです。

1.最新の設備・新品の建具

新築マンションメリットは、なんといっても施設のすべてが新しいこと。キッチンやトイレ、バスなどは、各メーカーの最新設備が備えられています。

また、居室以外の共有部分や構造部分においても、「最新」というのは大きな安心となります。耐震性や耐久性にかかわる建築技術は年々向上しており、建築部材についても長寿命のコンクリートなどの開発が進んでいます。ですので施設面での安心は新築マンションの大きな価値になります。

2.修繕積立金が安い

新築マンション、中古マンションとも、すべてのマンションでは修繕積立金が徴収されます。マンションは10~15年に一度、大規模修繕をおこなうのが一般的であり、管理組合はこのための費用を毎月、オーナーから徴収して積み立てています。

修繕積立金の額は、マンションの戸数や築年数によって異なりますが、築年数が浅いほど安い傾向にあります。築年数が経過したマンションほど修繕にかかる費用が高くなるため、修繕積立金は経年につれて増額していくのが一般的です。つまり、新築からの数年間が修繕積立金が一番安い時期なのです。また、新築時の修繕積立金が安いのは「住まいにかかるトータルコスを安く見せたい」というデベロッパー側の思惑もあります。

「新築時の修繕積立金が安い」ということは、長期的にみればデメリットにもなり得ます。例えば、満足に修繕積立金が積立られていないマンションは資産価値の低下する可能性が高くなります。また、新築時の修繕積立金が安い場合には、将来的、修繕積立金が増額することが避けられず、修繕時に一時金を徴収される可能性すらあるので注意が必要です。

3.条件の良い住宅ローンや火災保険が選択できる

新築マンションは、住宅ローンを貸し出す金融機関や火災保険を提供する保険会社からの評価も高くなります。

そのため、中古物件と比較してより好条件なローンが組めたり、保険料を優遇してもらえたりすることが期待できます。また、住宅ローン控除においても、中古マンションと比較すると新築マンションのほうが最大控除額とその期間が優遇されています。

デメリット

一方で、新築マンションには次のようなデメリットがあります。

1.価格が高い

新築マンションは、大きな安心が得られることや維持費が安いこと、各種優遇を受けられる可能性が高いことなどがメリットですが、反面、値段が高くて手が届かないというケースもあります。

特に近年の首都圏新築マンションの価格は、一般的なサラリーマンには到底手が届かない水準にまで上昇しています。

2.資産価値下落率が大きい

そもそも新築マンションの割高感は、新築という一種のプレミアによるものです。分譲会社の取り分や広告費用などとともに、新築という唯一無二の付加価値が販売価格に上乗せされているのです。

この付加価値は、新築から中古になった途端に無くなってしまいます。一般的に、マンションは1年で2%ほどずつ価値が下がって行きますが、新築から中古になった場合の価格下落率は10~20%ともいわれています。

又、新築マンションは入居した途端に価格がガクンと下がることにより、住宅ローン残債が物件価値を上回るオーバーローンの状態に陥ってしまうことも少なくありません。

3.実際の部屋が見られないことも

新築マンションは、建物が完成する前から販売が始まります。人気のマンションなどは特に建築が終わる頃にはすでに完売となっていることも珍しくありません。

つまり、実際の部屋を見る前に購入を決めなければならないケースもあるということ。モデルルームや間取り図で雰囲気はつかめたとしても、事前に実際の眺望や日差し、部屋の仕様などを把握できずに購入することから、少なからずリスクを伴います

中古マンションのメリット・デメリット

続いて、中古マンションのメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット

中古マンションのメリットは、次の3つです。

1.価格が安い

中古マンションを選択するメリットは、新築に比べて価格が安いこと。ただし、築年数(築浅か築古か)によっても価格水準は異なります。

(出典:東日本レインズ

上記グラフは、2021年の首都圏中古マンションの築年帯別平均価格を示したものです。マンションは、築年数が古くなるほど価格が安くなっていくのが一般的です。

「新築より安い」とはいえ、築5年までの築浅物件は希少価値が高いため、場所や条件によっては価格が新築時と殆ど変わらない物件もあります。

2.資産価値を維持しやすい

「新築は中古になった途端に価値がガクンと落ちる」と前述しましたが、その後の価値下落率も、築年数が浅いほど大きくなります

マンションは、築10年頃までの下落率が一番大きく、その後、築20年までは比較的緩やかに下落し、築30年ころからはさらに緩やかに、もしくはほぼ変わらずという価格(下落)の変遷を辿っていきます。

したがって、マンションを購入に際し、中古物件の方が購入後の資産価値が維持しやすいということは認識しておくべきです。

3.選択肢が広い

新築という縛りがなければ、マンションは、立地、価格帯、間取り、広さなど、選択肢は広がります

日本は土地が狭く、駅周辺など、人が住みたいと思う場所には、既になんらかの建物があります。つまり、相対的にみれば、中古マンションの方が新築マンションより好立地の物件が多いといえるのです。

デメリット

中古マンションには、次のようなデメリットがあります。

1.入居時に修繕やリフォーム費用が必要なことも

新築マンションより価格が安い中古マンションですが、状況によっては入居時に修繕やリフォームが必要になるかもしれません。水回り、床、壁などは、1015年ほどに1度の頻度で入れ替え・張替えされるのが一般的です。物件によっては、過去にリフォーム歴があったり、売却に合わせてフルリフォームやリノベーション(間取りを変えること)されたりしている物件もあります。

中古マンションの購入にあたっては、物件価格だけでなく、修繕やリフォームが必要になりそうな箇所とその費用について把握しておくようにしましょう。

2.住宅ローン控除が受けられない可能性も

中古物件は、住宅ローン控除の適用要件を満たしていない可能性があるので注意が必要です。

住宅ローンの適用要件の中には、「1981年6月以降に建築された住宅」という規定があります。この要件が設けられている理由は、この時期に耐震基準が変わったこと。1981年6月以前に建築された住宅は「旧耐震基準」で建てられているとみなされ、住宅ローン控除が適用されません。

新築・中古マンションそれぞれにメリット・デメリットが

「新築マンションと中古マンション、どちらにしよう?」と悩んでいる方は、面倒がらずにどちらも慎重に検討してみるべきです。

本記事では、新築マンション、中古マンションの一般論を元にメリットとデメリットを解説しましたが、「資産価値が下がらない新築マンション」もあれば「新築時より高額になった中古マンション」も存在します。「新築」「中古」の垣根を超えて、物件自体の価値や自分の投資スタイルとの相性を見ることが重要です。

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